1956年創立の上海中医学院は、中国で最初に設立された4つの中医高等教育学院の一つ。現在は「上海中医薬大学」と名を変え、教育、医療、科学研究を一体として活動し、中医に関する各専門学科を設置。高いレベルの教師陣を有し、綜合実力は現在全国に存在する中医薬大学、中医学院のトップランク。その歴史は、近代医学家である丁甘仁(1866~1926)が創設した私立上海中医学院に遡る。更に中国で最も早く設立した中医歴史博物館(現在上海中医薬博物館と改名)を有し、図書館の蔵書は50余万冊にのぼる。
穴位篇の102図をはじめ、各篇とも詳細な図を用いてビジュアルに展開。さらに、100を越える表組みを組み入れ、理解しやすく配慮された構成となっている。
日本翻訳出版文化賞は、国連教育文化機構(ユネスコ)に非政府機構として認可された国際翻訳連盟(Fedelation of International Translators略称FIT)の正会員団体であるNPO法人 日本翻訳家協会が選定。毎年、その過去一年に優れた翻訳書を刊行した翻訳家と出版社を顕彰している。平成22年度表彰ですでに第46回を数える権威ある賞で、本書はその第13回(1977年度)に受賞した栄えある作品である。
●針灸院経営 S氏
「以前勤務していた診療所にこの『針灸学』があったんですが、まぶしかったなぁ、欲しくて欲しくて。この集大成を手に入れるために頑張ってきたようなものです」。
●針灸関連専門学校講師 T氏
「初めてにこの本に出会ったのは学生時代、教授の研究室でした。私の歩むべき道を教えてくれた重要な一巻です」。
●針灸治療院勤務 N氏
「この一巻で、何人もの名だたる針灸師が後ろ盾になってくれているようでとても心強いですよ」。
●針灸接骨院経営 I氏
「やはり針灸学の古典を凝集しただけに、資料としても読み応えがありますね。まさに温故知新ですよ!」。
●針灸治療院運営アドバイザー U氏
「図解もたくさんあって、眺めているだけでも勉強になる。ぜひ手元に置いておくべき名著だ」。
●東洋医学研究家 O氏
「新しいものもよいが、古くからその道の大家によって伝えられてきた教えを知ることも大切だ。本書こそ、それを伝える書の筆頭に挙げたい」。
●針灸治療院勤務 A氏
「患者さんが『すごい本ですね!』って必ず驚きますね。おかげで私まで“すごい先生”と呼ばれています」。
●針灸柔整学校校長 F氏
「今は第一線を退いたものの、この書にはかなり助けられた。どうしても見方が狭くなりがちなときに、この書を開くと、先入観なしに患者に向かうことができた。やはり書としての格が違う」。
●元大学教授 K氏
「当時、学生たちに『本気だったらこれを修めてみろ!』と、よくこの書を示してハッパをかけたもんです。実際に影響を受けた学生のほとんどがすぐれた針灸師に成長していますね」。
●針灸院経営 H氏
「治療院のほかに、父親から受け継いだ大切なものがこの書。針灸に賭ける先人の思い、情熱が伝わってきて、常に初心を思い起こさせてくれる一巻だ」。
●針灸マッサージ療院勤務 E氏
「学生時代に、どうしても欲しくてアルバイトをして買った一巻。今の自分の成功を見れば、安い買い物だったと思います」。
●針灸院経営 H氏
「さすがに上海中医学院が編んだだけのことはある。私の治療院では、蔵書というよりも実用書として活躍している。蔵書用にもう一冊、ほしいところだった」。
●大学病院勤務 Y氏
「もともと針灸師の家ではなかったが、父親が“権威書の収集”を趣味にしており、珍しくて幼少から絵本がわりに眺めていた。そのおかげで私は鍼灸師になったわけである」。