雑学書から写真集まで幅広いラインナップ
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第一章 “構想力”の基礎 ― 上野房五郎の知識集積時代
混迷の時代を切り拓くもの
房五郎の幼少期
好奇心こそが“天祐”につながる
勝ちながら敗れたような訴訟
勉学と収入を兼ねる
生き方を一変させた「黒船」の来航
正統を学ぶ―日本の西洋流砲術の系譜
書物だけで大砲を作った象山
軍艦には軍艦をもって、あてるべし
房五郎、軍艦教授所に紛れ込む
「巻退蔵」と改名す
龍馬を生命の恩人という男との邂逅
第二章 成否を決する“構想力”の条件 ― 巻退蔵の幕末の動き
ロシア軍艦、対馬占領事件
「亀山社中」を先取りしていた退蔵
大久保に商船事業を説く退蔵
龍馬と退蔵をつなぐ伏線
なぜ退蔵は、龍馬を語らなかったのか?
次の一手に事欠いた龍馬
土佐の「地下浪人」岩崎弥太郎
龍馬の構想を後継した男
幕臣への転進をはかる退蔵
交差した退蔵と龍馬
あえて迂遠の道をゆく
暗殺された龍馬―“構想力”の問題点
もしも龍馬が、明治に生きていれば
第三章 “構想力”を伸ばすには ― 旧幕臣・前島来輔の考え方
鳥羽・伏見の戦い
来輔が打つ、次善の手とは?!
帝都を江戸へ、と大久保に建白
帝都の利益を以て目的とせよ
駿府藩徳川家における来輔の活躍
来輔は藺相如なり―身の丈に合った処し方
明治政府からの出仕命令
若き日の渋沢栄一
渋沢の「道徳経済合一説」
周囲は常に、見ている
公務に生涯を捧げた男・杉浦譲
杉浦譲の知られざる功績
新政府の急務で作成された『鉄道憶測』
第四章 次世代へつなぐ“構想力” ― 前島密が実践した明治維新
四面楚歌の中、駅逓権正に就任
“構想力”による郵政革命
「事に臨むに三つの難きあり「
汽車に乗ったサムライ
理解しやすい鉄道、しにくい郵便
「郵便」造語の由来
切手や料金設定の苦心惨憺
郵便汽船・列車・馬車への構想
伊藤博文と前島の意外な接点
大久保利通、大蔵卿就任の深謀
前島、再び「新式郵便」の陣頭指揮
地方の名望家を郵便御用取扱人に
民業圧迫を怒る飛脚屋への説得
“日通”につながる飛脚屋救済の新事案
子供に切手を貼って送ろうとした親
郵便草創期の外伝
郵便脚夫と邏卒
生命懸けの郵便脚夫と郵便はがき
各種はがきと郵便貯金
見切って、海運王国日本を台頭させる
成功した大久保外交の影に―
念願の国際郵便戦略
大久保の死が意味したもの
終章 “構想力”の伝承 ― その後の前島密
官営とすべきか、民営とすべきか
鉄道か電話か
苦戦を強いられた電話の創業
密に去り行く